今後のエネルギー活用方法を考える上で、理解しておきたい現在の”発電方式の種類と特性”

エネルギー政策の過渡期を迎えている日本にとって、今後どのような方向性にて、”エネルギー活用” をしていくのか・・”エネルギー創出”をしていくのかを見極めていくことはとても大切な要素と なります。

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そんな”エネルギーの生み出し方・活用方法”を考えていく上で、なんといっても現在実用化されている 発電方式(発電技術)の”種類”と”概要(特性)”を個々で理解しておくことが重要です。 なんとなくのイメージだけで、理解していると・・間違った判断を下す基となってしまうもの。 ”原子力発電”なども、そんな誤った情報把握や内容を良く把握していなかったことが要因となって 大きな事故に繋がっていたものと思います。 「電気を利用する」ということは、身近な要素であっても、「発電」に関しては案外その内容・状況 を知らない人のほうが多いのではないでしょうか。

ここでは、あまり難しい技術論・技術要素に触れるのではなく、現在実用化されている”発電方法”には どんなものがあるのか・・。また、それぞれの”発電方式”の特徴・概要としてどんな要素があるのかを 簡単にご紹介しておきたいと思います。各自が、”エネルギー利用”に関して、考えていくための、 基本情報としてご活用いただければと思います。


各種発電方法の”種類”と”特性”!!

”火力発電”の特性と現状。
”火力発電の仕組み”は、いたってシンプル。燃焼により発生した「熱(火エネルギー)」 によって、水を水蒸気化。その水蒸気によりタービンを可動させ、発電をする 仕組みが”火力発電”(汽力)です。

”火力発電の役割”は、「2011年3月」を境にして大きく変化しました。それまでは、火力発電は「電力ピーク (利用電力量の変動)」に対応する発電方式として活用されていました。具体的には、”原子力発電”を 年中無休の発電方式として活用している中で、日中に電力量が増大する分を”火力発電”によって賄うという 利用状況となっていました。 それが、現在では”原子力発電”は、ほぼ停止(未活用)。必要電力の大半(7割程度)を ”火力発電”によって対応するようになっています。
”火力発電”に使用されている「燃料」の種類。
いまだに、誤解をしている人が多い大きな要素のひとつが、「火力発電に使用されている燃料 の主力が石油」だという話。結論から言えば、現在火力発電の主要原料となっているのは、 「石炭」及び「天然ガス」です。「石油」は燃料全体の割合として”5%〜10%程度”でしか ないのが実情なのです。今後は益々”石油”の利用割合は減少し、”新たな石炭燃料””新たな天然ガス(シェールガスなど)” に置き換わっていくものと考えられています。現在。使用されている火力発電用の資源(燃料) の代表的な要素が下記となります。

●液化天然ガス:CO2の排出量が少ない。新しい資源(シェールガスなど)開発が期待。
●石炭:埋蔵量が豊富。石炭を加工した新たな燃料開発が実用段階となっている。
●石油:燃焼効率が高い。価格変動が大きい。高価格。

また、火力発電には、「発電方式」にいくつか種類があります。
●汽力燃料を燃やして作った高温・高圧の蒸気でタービンを回して発電する方式。 (使用燃料  石油・石炭・オリマルジョン)
●ガスタービン燃料を燃やした、「燃焼ガス」によってタービンを回して発電する方式。高出力の発電が可能。 (使用燃料  灯油・軽油・LNGなど)
●LNGコンバインドサイクルガスタービンと蒸気タービンを組み合わせた発電方式。 熱効率が高く,短時間で運転・停止できるのが特長。電力需要に応じて活用。 (使用燃料  LNG)
●内燃力ガソリンやディーゼルエンジンなどの内燃機関による発電。 小規模発電として局地的に利用。 (使用燃料  ガソリン・軽油など)
”原子力発電”の特性と現状。
原子力発電は、「放射性物質(鉱物)」の核分裂時に発生する「熱エネルギー」によって蒸気を作ってタービンを回し発電する仕組みです。 基本的には、「燃料(熱源)」の種類・方式が異なるだけで、発電の仕組みとしては火力発電同じです。 原子力の仕組みの詳細イメージはこちら (原子力の仕組み)をご参照いただければと思います。

現在の原子力発電には、大きな課題(デメリット)が存在しています。ひとつは、施設故障・事故を 起こしたときに、それを制御・対処・処理する方法が無いということ。もうひとつが、「核廃棄物」 が常に創出されるだけでなく、それを処理する技術が無い(現状では、地下深いところに埋設管理 という、”処理”されているとは言えない方法のみ)ということ。自然界のエネルギー循環にも 沿っていない仕組みのため、活用してはいけない発電方法と理解しています。
”水力発電”の特性と現状。
”水力発電”も仕組みとしては至ってシンプルなもの。基本的には、「落差」を利用して水の移動により、 水車を回転させて機械的に発電するという方式です。ただ、古くは”ダム”を創設しての大規模発電 のみが活用されていた状況でしたが、今後”小規模発電方式”のひとつとして、期待を集めているのが ”水力発電”です。

発電規模の違いによって、水力発電は下記のように分類(種類)がされています。
・大規模水力発電
・中規模水力発電
・小規模水力発電
・ミニ水力発電
・マイクロ水力発電

世界的・地球規模での「発電」を考えたときには、まだまだ非常に大きな可能性を持っている発電方式であると考えられています。 これは、「水エネルギー」の存在を考えた時に、そのポテンシャルを考えると計算上は十分必要電力をまかなってしまえるほどのものがあるからです。 ただ、他の発電方式と比較して発電コストが安いといっても・・「ダム建設」をした上での発電ということになると、 自然環境・自然との共生といった観点での問題が懸念されます。 そういう意味では、「水エネルギー」の取り出し方に関する新しい技術開発・発見が期待されるところです。

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発電

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日本に存在している各種”発電方式”。

商業利用されているかどうかに関わらず、日本において、存在している(理論だけでなく、些細なものでも 発電されている)”発電方式”を列挙しておきたいと思います。今後に期待出来る要素も含め、様々な”発電方法” が存在していることだけでも、認識しておいていただければと思います。

*火力発電
*水力発電
*原子力発電
*風力発電
*地熱発電
*波力発電
*潮力発電
*振動発電
*太陽熱発電
*太陽光発電
*バイオマス発電
*廃熱利用発電