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メタンハイドレート
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”期待”と”課題”の大きい燃料資源「メタンハイドレート」
”メタンハイドレート”とは、メタンと水分子の特有な結晶構造を持った固体結晶のことを
意味しています。見た目は”氷”のような状態ですが、火をつけると燃え上がることから
「燃える氷」と呼ばれたりしています。
メタンハイドレートの主燃焼要素となっているのが”メタン”です。”メタン”は
一般的な都市ガス(都市ガスの90%以上がメタンガスです)として利用されている
もので、エネルギー資源としてはとても身近な存在です。
メタンハイドレートを燃料資源として活用(開発)するということは、メタンハイドレート
の中から”メタンガス”を抽出する技術及び活用システムのことなのです。実際
1㎥のメタンハイドレートを分解すると、約160-170m3(0℃、1気圧)のメタンガスを得ることができる
といわれています。莫大な量のメタンガスを抽出できることになるんですね。これが
メタンハイドレート開発における、最も魅力的要素(メリット)なのです。
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メタンハイドレートの開発(メタンガスの産出)と環境への影響
メタンハイドレートを資源として活用するにあたって、倫理的な課題となるのが
「自然環境への影響」です。
二酸化炭素が地球温暖化に影響する温室効果ガスであることは、よく知られていますが
、メタンガスは二酸化炭素以上の温室効果を有する存在として位置づけられています。
地球温暖化を促進させている要因が二酸化炭素などの温室効果ガスといわれることも
ありますが、因果関係ははっきりしておらず、実際の気象データとしては地球の気温
が温暖化した結果、二酸化炭素などが増えたことを示していることからもCO2と現在
の地球温暖化傾向は直接的に結び付けて考えないほうが良いものと思っています。
ただし、メタンハイドレートの開発に伴ってメタンガスを大量に大気中へと放出してしまう
ことに対しての環境評価としては、やはり好ましくないものと考えられることから
自然環境への影響をじっくり検証した上で開発を進めるという意識が必要になるのでは
ないでしょうか。
深海に眠る”メタンハイドレート”
メタンハイドレートの特徴として、「低温高圧の特殊環境」でのみ存在できる物質であることが
あげられます。すなわち、人が住んでいる地上環境下(気温、圧力)では存在できない物質なの
です。
そんなメタンハイドレートが存在できる環境が”深海底面”なのです。低温度で高圧環境
となっている深海は、メタンハイドレートが存在できる最適な環境のひとつです。
日本においては、右図青色範囲の7箇所の海洋エリアでメタンハイドレートの存在が確認されています。
また、深海エリア以外の陸上部において、ゆういつメタンハイドレートの存在が確認されている
のが「永久凍土の地層」です。様々な条件が整う必要がありますが、永久凍土層では、
地層が凍っているので、地下数 100mまで0℃以下の低温となっています。
このような地層では、低温高圧環境となりますので、メタンハイドレートが存在できる
環境となっているのです。
メタンハイドレート採掘の技術的課題
メタンハイドレート開発を推進する上で、技術的課題のひとつとなるのが、「採掘方法」
です。前項で記したように、多くのメタンハイドレートは深海数百mの海底に存在していま
す。直接、人の手によって採掘作業ができない場所に存在していることが最も大きな
課題(障害)となっています。
また、メタンハイドレートは純粋な塊として存在しているよりも、”砂”などの地層構成
物質と混在していることが多いのです。それゆえに、商業ベースで大量に開発すること
を想定すると・・深海からの採掘方法に加えて
地上部への運搬方法など、まだまだ技術的な課題が多く存在しているのが実情です。
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